BLゲーム「sweet pool」 [BLゲーム]

BLゲーム「sweet pool」0.jpg

総合 :★★★★☆
ストーリー性:★★★★★
H濃度 :★★★☆☆
腐ノ狂王点 :★★★★★

制作:Nitro+CHiRAL
出演:川原慶久×羽多野 渉
    緑川光 ×羽多野 渉
    岸尾だいすけ×羽多野 渉
音楽:OP:「I'm in blue」 Pale Green
   ED:「diving deep」 Pale Green 

内容紹介:
一言でいえば、このゲームは、高校生の蓉司が巻き込まれていく、美しくも刹那い、狂気の愛の饗宴である。

注→相当のヤンデレ展開。流血アリ、内臓(モツ)のてんこ盛りなので、この手の画像に耐えられない方には、オススメできない。が、それに目をつぶる勇気がある腐国ノ住人の方々には、その「モツ」の向こう側に涅槃をかいま見ることができることをお約束する。
愛と狂気が、制作者側の見事なセンスで具現化されている、数あるBLゲームの中でも傑作中の傑作だ。

感想:
すばらしい作品である。すばらしスギる作品である。本当によくできている。
深い余韻。
これが、この作品の真の神髄である。

しかし、この作品は、内容紹介でも述べたように、「モツ」てんこ盛りなため、かなりヴィジュアル的にグロい。しかもヤンデレ展開のバッドエンドとくれば、もう救いのない程、マイナー路線だ。
だが、そこをあえて腐国ノ狂王は、激しくオススメする。嫌悪せず、一度プレイしていただきたい。
そして、そのグロの向こう側にプレイヤーを待ち受けている、なんとも美しくやさしい、究極の愛の形を貴方にも見極めていただきたいのである。
プレイ自体もとても簡単である。本能か理性かの2者択一をするだけである。まだ未プレイの方、是非挑戦していただきたい。(でも、もちろんグロ苦手な方はやめてくださいましね。)

なにがそんなに腐国ノ狂王を狂愛させるのか?
それは、ご周知の通り、この作品が、腐国ノ狂王大好物のヤンデレ展開にあるのは、いうまでもない。しかも、嬉しいことに基本的にすべての展開は、バッドエンド❤っていうところが、さらにイイっのである。しかし、このバッドエンドこそが実は、本作の醍醐味であり、この作品を輝かせている最大の要素であるともいえるのである。
そう、このバッドエンド。すべてのルートのストーリーへの決着の付け方が、もうこれ以上はないというくらいに、本当に、ニクイくらに、絶妙で、うまいのである。「終わりよければすべて良し」。転じて「結末よければ、文句なし!」だ。つまり、「台本がよくできている」ということは重要なことなのだ。「オチるところにオチる」ことのできる作品は、良作であるといえる。そいう意味でも、本作は、本当に文句のつけどころのない、パーフェクトさなのである。

「sweet pool」。実によくできたネーミングだ。絶妙すぎる。
この作品は、本当に、台本、サウンド、イラストと、どれをとっても絶妙で才気にみちあふれている。

腐国ノ狂王は、特にこの「sweet pool」というタイトルが本当に好きで、気に入っている。このタイトル付けた人、うますぎる!!!すばらしいセンスであられる。
想像してみていただきたい。

夕陽が赤く染めたプールのやさしい水の中に抱かれて、
闇へと深く落ちてゆく。。。。
そこは、生と死であり、愛と狂気であり、現実と幻想、この世とあの世のはざまである。
そのはざまには、翻弄される「自分」という「どうしようもできない」存在が揺れている。
でも、その先に自分を待ち構えているものは、死だ。
それなのに、このプールの水はどうしようもなく、やさしく甘い。
それは、遠い記憶の奥底に沈む母体の羊水にも似た懐かしさをもった、
無条件の愛にどこか似ている。
今、自分が沈んでいく、この甘いプール。
これが、最期に見ることの許された本当の「愛」なのだろうか?
「愛」とは、永遠に続くものなのだろうか?        


そんな光景を頭の中で思い浮かべてみる。

sweet pool。
それは、人が最期の最期に願う、「永遠に続くものを信じたい」刹那、そのものの象徴なのかもしれない。

と、まあ、腐国ノ狂王、ナルって妄想してみましたが、とにかく、
おくぶか~い!!!かなり深読みできるタイトルなのであります。

抽象的なタイトルだけですべてを語るタイトル選び。
さすがである。

sweet pool。

なぜ、本作にこのタイトルが付いているのか。
そのなぞを是非、貴方にも貴方の手で解き明かしていただきたい。
そう、本来、このゲームは、刹那いくらい、この美しい”sweet pool” を感じるためのゲームなのである。
是非、プレイして、この制作者側の神々しい才能をご堪能していただきたいものである。

激しくオススメの点:
何を隠そう、一番オススメしたいのは、OST(オリジナルサウンドトラック)である!!!
ええっ!!!そこかよーーっと突っ込みを入れられるのは百も承知。それでも、やはりsweet poolのベストは、OSTであることに間違いはない。
OPの「I'm in blue」Pale Green は、何かはじまる予感を秘めた、しかしOPに相応しい曲調で、その旋律は、よく晴れた日に太陽を直接覗き込んで、その神々しさに思わず目を細めたときのような、直視できない何かを見てしまった時、目の奥の痛みを感じてしまったかのような、そんな暗示的な暗い翳りのような響きも含んだすばらしいものとなっている。
さらに、EDの「diving deep」 Pale Greenは、腐国ノ狂王OSTコレクションの中でも神曲中の神曲である。この刹那くて、人さびしくて、誰もいない放課後の夕陽を浴びる生ぬるいプールの水の中に沈んで眼をあけているような、現実と幻想のはざまで揺れているような、そんな素晴らしい調べは、このゲーム全体にまさにふさわしい出来栄えとなっている。Pale Green様、神曲をありがとっ!!!

さらに、ゲームのBGM全般も素晴らしい。このBGMを作曲もしくは制作された方、素晴らしすぎるっ!!!この、ずばぬけたセンス。この音のセンスはどこからくるのか。まさに鬼才であるとしかいいようにない。腐国ノ狂王は、このOST-CDを手にしてから、何度も何度も本当に何度も繰り返し拝聴してきたが、未だ飽きることがない程だ。


確かに本作品は、万人受けするたぐいの作品ではないが、制作者側の、その才能の煌めきを味わうことのできるゲームに仕上がっているということだけは、間違いない。


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